固定翼機のフラップとランディングについて

1・初めに

以前、今乗っているATOS-Cのランディングで刺さった原因で、フラップの取り扱いについてこのサイトの中で述べたんだけど、ちょっと説明不足だった点があり改めて、ここで書いておこうと思います。

それは此処

えっと、10月10日秋田県いや日本ハング界の重鎮、朝日氏から大いに参考にすべき意見をいただき、さっそく注釈として付け加えてみました。

2・空力学的な考察

まず、固定翼のフラップですが上げた状態から、だんだん下げて行くとフラップの迎角が大きくなりフラップが発生する揚力が大きくなる。

そうすると翼全体の揚力はフラップの占める分が大きくなる為、揚力分布の中心は翼の後ろの方へ移動して行きます。

飛んでいると、同じ速度なのにわずかにベースバーが引き込まれノーズが下がってくるのはその為ではないでしょうか?

注この特性は朝日氏によると「翼固有のものであって、ピッチが下がるのと上がるのがあると、海外の文献に書いてありました。」との事であり僕はてっきりエクスタシー以降の固定翼の機体のレイアウトは殆ど似通っているので大差無いと思って居りました。

またその機体によって異なることを理解しておくことが重要です。特に、ピッチが下がる特性のあるのは注意が必要です。
それは、無意識的にベースバーを通常の位置にしようとしてしまうことで、失速角に不用意に近づけてけてしまうことです。
ピッチアップの特性のある翼は、ベースバーを通常の位置にすると迎角を少なくすることですので、失速の危険性からは遠ざかり安全サイドです。」

だそうです。

さらにフラップを下げて行くと、フラップの発生する揚力が全体の揚力に対して大きな量を占めるようになりますが、次第にフラップ上面から気流がはがれ始め、抵抗が大きくなり低速性能は向上し失速速度はかなり遅くなりますがその反面、滑空比が大きく下がります。

そして、さらにフラップを下げるとフラップの上面から完全に気流がはがれ、フラップが発生していた揚力が失われます。

その為、実質的な翼面荷重が大きくなり失速速度が、再び速くなります。

また翼の揚力分布はフラップが揚力を発生しなくなってしまった為に、中心は大きく前方へ移動します。

フラップを下げ過ぎた時に、機体がピッチアップしてノーズが上を向こうとするのは、この為では無いでしょうか?

さらに、フラップ後方では剥離した気流が大きく乱流になって、空気抵抗を大きく増やしているはずです。

こうなるとさらに、滑空比が落ちています。

この段階では、一見滑空比が落ちているのでより、低速が効くように思いがちですが揚力係数はかなり落ちている筈なので、実際は失速速度は上がっているし、フレアーの効きは良くない筈です。

経験的にフレアーをかけた瞬間ふわっと降りるのではなくて、窓ガラスに当たった蝿がポタって落ちるような感じでしょうか。

その為に、フレアーがテイルスライド気味にかかりやすく、翼端が後ろ向きに地面に当たり易く、行き足が無かったりすると横滑りしやすくて、そのままスパーが地面に当たったりすると、ポッキリ逝ってしまいます。

 

3・運用の問題

このように、フラップを下げ過ぎた場合、失速速度が上がる事が予想されます。

また、フラップを下げ過ぎた時に発生するピッチアップはより問題で、常にベースバーを引き込み続けないと失速速度が上がっている事から容易に失速に入る傾向が出ていると思われます。

ただ、他の機体もそうだと思いますが、僕の乗っているATOSは失速に入るのがゆっくりで中々完全には入りません。

しかし、速度が失速付近であるとスポイラーの効きが悪くなるばかりか、機体が横滑りしやすくなりまた横滑りが止まり難くなります。

思うに、僕のランディングで落っこちた原因は、引き過ぎてピッチアップしやすく飛行速度が落ちていた事と、フラップの角度が下がり過ぎて揚力を失って、失速速度が上がっているって言う認識を欠いて居た為に起きたと思います。

で、フラップを大きく降ろした場合、ピッチアップにより速度が出しづらくまた、高度処理の旋回のコーディネートがスムーズにしにくくなります。

また、何らかの予想外の事態になった時に、常にベースバーを引き続けなくてはならないって言う事は、パイロットの注意力を殺ぐ事になるし、肝心の高度処理と着陸場への進入に意識を集中しにくくします。

以上の点で、フラップを必要以上に下げ過ぎるのは、安全から見てあまり好ましく無いのでは。

 

4・ではどの位が良いのかな?

2で上げた空力学的な考察から考えると、一番低速が効き滑空比が十分に落ちる位置を、ベースバーの動きから求める事ができそうです。

上空で飛行中に、フラップを徐々に降ろして行きます。

次第にノーズが下がりベースバーは、少しずつ自然に引き込まれて行きます。

さらにフラップを下げて機体がピッチアップしようとする直前の位置が、一番フラップのランディングに適した位置では無いでしょうか?

ふむ、まずは自分で試さなくちゃね(^^;

また、ランディングでの操作ミスを防ぐ為にも、上記の場所でストッパーを着けて置く事をお勧めします。