皆さん、今日は、akichanです。

今これ書いてるのは、12月。

世間はクリスマス一色。

北風の寒さだけでなく、心も寒いです。

で、そろそろ寒くなって来たので、冬のフライトの話でも、入れようかと思い、閲覧者の間では、一番人気らしい「龍の巣」のプロローグになる、お話です。

では、舞台は「龍の巣」の出来事があった年の、2月下旬。

因みにあの出来事は、この年の9月。

で、何時もフライトしている、室根山は年によって、違うんだけど一月下旬から二月中旬までは、雪で登れなくなるんですね。

でも、確かあの年は、何時もの年より雪が少なくて、ずっと登れたんです。

まぁ、そうは言っても真冬の二月頃って言うのは、このあたりは毎日強風が吹き荒れるのが普通で、やっとハングなら飛べるようになってくるのが、二月下旬。

その日は日曜日で、冬型の気圧配置の弱まった、この時期には珍しく穏やかな天気。

でも、冬のくそ寒い中、あえてさらに寒い空を飛ぼうと言う、気合の入った面々が集まった。

と、言っても僕とY氏と確か誰だったかなぁ、もう二人いたはずなんだけど、随分前の事で、定かではありません。

で、ハングフライヤーが、四人集まった。

この日、僕は飛べない間に、ハング用にコンパス買って来て、ハングのベースバーに取り付けられるようにしたんです。

で、集まった仲間に、「良いでしょ、これ。」

「これで、雲中飛行も怖くないぞ。」

「ほぉー。」

しかし、この後、これが自然の猛威をいかに甘く見た考えか、思い知らされる事になるとは、知る由も無い。

で、早速テイクオフへ。

確か、西風で、北西のテイクオフから飛んだ。

この日はとっても良い条件で、雲低は海抜で、2100m!!

しかも、サーマル条件が、いいせいか何処に行っても上がる。V(^-^)V

こんだけ良ければ、もうクロカン行くっきゃないでしょ。

でも、ふとベースバーに取り付けたコンパスを見て、悪魔の囁きが聞えた。

今のサーマルは+1〜2m/s、この程度なら上が積乱雲になってたなんて事は無い筈。

このまま、上げていって、雲に突っ込んでそのまま、コンパス見ながら行っちゃえば、北上川越えるのは、簡単じゃーん。

よーし、ゴーグルを被りなおして、行くぞぉー。

・・・・

雲低が2100m、現在2500m・・・もう入ってからどのぐらい時間が経ったのかな?。

少し不安になって来た。

所々、雲の薄いところが見えるが、地上が見えるほどではない。

この頃、僕は重大なコンパスの欠陥に気がついた。

このコンパス、龍の巣の中でも、書いたけどカーショップとかで280円ぐらいで売っているあれです。

所が、あれは車用で、車の天井とかからぶら下げて、真横からコンパスを見て、見た方向の方角を指示するようになってるんです。

と、いう事は、コンパスを真上から見ると。

反対の方角が書いてあるんですね。

なんてこった。

しかし、雲に入った時から、進路を変えないように飛んでた筈だし。

いや、実は最初から、曲がってたかも?

不安と焦りで、パニック状態。

しばらく、焦っていても、周りは真っ白で何処に行けば良いのか、分からない。

どうしよう。

と、其処へ、下のほうの雲が、黒っぽくみえる。

どうやら、雲の薄い所があるようだ。

すぐさま、其処に飛び込んだ。

フルロックで、雲の下にようやく、降りて来た。

しかし、此処は何処?

雲に入る前は、「この次に見る景色は、北上川だぁー!!」って思ってたのに、何だ此処は。

それに、何だか視界が白っぽい。

なんだなんだって、思ってたらゴーグルの周りに薄く霜がついていた。

とりあえず、方位を確認したら、ずっとずーーーっと、西の方に何となーく、見た事あるような、でも一際高い山が見える。

とりあえず、西に向かう事にした。

その山までは、たっぷり15kmはありそう。

でも、雲低が上がってたのか、ワングライドで着いた。

何と、着いて見たら此処は、室根山だった。

要するに、雲から出た所は、陸前高田の街のあたりだったらしい。

注(陸前高田市は、三陸海岸沿いの海辺の街で、此処から東は太平洋。此処から東には陸地はアメリカまでありません。)

ふと、昔見たカプリコン何とかって、SF映画思い出していた。

その後は、もう何処にも行く気力は無く、おとなしくランディング。

降りた後、暖まってきた手に血が巡り始めて激痛が走り、しもやけの踊りを20分ほど踊った記憶が。

それにしても、雲から出てくるのが、もっと遅かったら、きっと無線で、こんな事叫んでたかも知れないなぁ。

「MAPS各局聞えますか!」

「こちらはakichanです、見渡す限り海しか見えません!!」 馬鹿

やっぱり、雲中飛行は止めたほうが良いですよ。

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