今日は、akicchanです。

今回はかなり長いです。

でも、一番の自信作になりそうです。

覚悟して読んでね。

今回は、最近室根山であった、事件です。

所で、皆さんは、110番に電話したことってありますか?

最近、初めて電話しました。

それでは、事の顛末を。

その日、今年の五月十四日、平日だったんだけど、久々に天気がよくて、仕事は夜勤明け。

前の日から、天気がいいのはわかってたので、仕事が終わった後、早速グライダー取りに実家によってから、山に出発。

まぁまぁ、それなりの天気でしたが、思ったほどじゃなくて、夕方天気予報をチェックしたら、明日こそは期待出来そう。

その日は、MAPSに泊まって、酒盛り。

明けて、十五日。

パラグライダーの、朝いち練習につきあって、テイクオフに登る車の運転手と、テイクオフのサポートをやった。

その時、テイクオフに登る道で(ここのテイクオフは、山頂にあって一応観光地なので、立派な道路になってる。)テイクオフに登る道路の駐車場って言うか、すれ違いの為の待避所みたいな所に、朝六時ちょうどなのに何故かこんな所に車が駐車している。

こんな朝早くから、山菜取りなのかな?

それとも、アマチュア無線の移動運用しに来たのかな?(因みにここは、このあたりで一番高い山で、簡単に車で来れるので、結構来る人が多いです。)

止まってる車は、デリカのワンボックス4WDワゴンのハイルーフ。

あの前の型の四角い方ですよ。

色は黒、うちのクラブのスクールの校長先生の車と、おんなじ。

その時は、それほど気にも止めなかったんです。

まさかこれほど、世間を揺るがす事件になるとは、まだ誰も知らない。(凄く狭い範囲の世間ですよ。)

パラグライダーの朝いち練習が、終わってMAPSで、朝ご飯ご馳走になってると、天気に誘われて、最初から仕事が休みの人から、わざわざ有給とった人まで、続々やって来ました。(と言っても7〜8人ですよ。)

グライダーを車に積んで、いざ出発。

所が、テイクオフに登って行くと、山頂の手前にある、キャンプ場の大きな駐車場に、大型バスが何台も止まっている。

良く見ると、仙台の方の中学校の春の遠足できてるらしい。

全部で、この時4〜5台止まってた。

何だか、テイクオフではにぎやかと言うより、喧しいだろうなぁ。

それに、小学校だったら、若くて可愛い女の先生が、いそうだけど中学校だとどうなんだろ。

などと、無駄な事を考えながら、登って行くと朝いち練習の時、止まってた車がまだ止まっている。

何してんだろーって思いながら、テイクオフについた。

風は、南風らしい。

早速、機体を組み立てて準備する。

準備をしてると、観光客が色々話し掛けてくる。

聞けば、一緒に来てたY氏の地元から来たらしい。

と、ここで物陰から、「akichan」「akichan」とY氏が呼んでいる。

「なーにー」と行くと、「色々まずいから俺の名前を呼ぶのだけはやめろ」との事。

彼は自治体職員、しかも管理職で、今日は天気が良いので、有休をとって来ている。

なるほど(笑)

そのうち、一緒に乗って来た、パラグライダーの人が、早速飛んで行った。

パラは、こういう時は、手軽でいいね。

でも、サーマル条件は、まだ早そう。

あるには、在るんだけど、まだバブルサーマルで、上げても続かないから、上がりきれない。

でも、パラは一日に何本でも飛べるから、良いんだよね。

この日、ハングで飛びに来たのは、僕を入れてY氏とI氏で、三人。

準備が終わった時点では、遠足の中学生はまだ山にきていなかった。

でも、そのうちに登ってきて、喧しくなるのかな?

で、一緒に来てたI氏、職業からすると慣れてそうだけど、子供が沢山いて、ワヤワヤ喧しいのは、とても嫌いらしい。

遠足のガキ共が、来る前に飛んでしまわなくちゃって、言って飛んで行ってしまった。

でも、まだ結局早かったらしい。

珍しく、ぶっ飛んでしまった。

こうなると、中々飛べない。

一緒に来てたY氏、準備が終わると昼寝し始めた。

僕も今日は、パラグライダーの大会のパイロンを、デジカメで撮って来なくちゃなんないから、ぶっ飛びは避けたい。

出来れば、このフライトで全部撮って回りたいから、のんびり手堅く行く事にした。

準備が終わって、のんびりしてても、全然遠足の子供達は見かけない。

どうやら、こっちのは来ないらしい。

I氏に、まだ時間早いからリフライトしたら?

と、無線で言ったら仕事があるから、今日は早く帰るとのこと。

今にして思えば、ねずみが沈没する船から、前もって逃げ出すような、予知能力が働いたのかもしれない。

彼は、霊とか、お化けとかに凄く弱いらしい。これは良い事を聞いた。

その後、南風が弱くなってしまった。

のんびりして、お昼頃。

次第に南風が、また吹きだした。

すると、昼寝してたY氏、むくりと起き出して、「さぁ行くか」

ハーネスを着はじめた。

そのうち、パラグライダーがテイクオフしていった。

条件は大分良くなって来たみたいだ。

僕も、ハーネスを着て、準備する。

頼まれてた、パイロン写真を撮る為の、パイロン表を機体のアップライトにテープで貼り付けた。

先にY氏が、テイクオフ。

見てると、神社の上でサーマルにヒットして、するする上げていった。

それでは僕も、とテイクオフ。

所が、テイクオフした途端、アップライトに貼り付けた、パイロン表がバラバラって、はがれて飛んで行ってしまった。

あららららら。

見てるとひらひら舞いながら、東の方へ飛んで行った。

僕も神社の近くで、サーマルをヒット。

ぐりぐり回して上げて行くと、朝から止まっているあのデリカの上で、この日一番のサーマルをヒット。

下を見ていたら、遠足に来ていた中学生が、下の駐車場からぞろぞろ山頂に向かっている。

凄い人数だ。

バス4台にしては多いなって、思ってたら八台止まってた。

登ってくる中学生のほぼ全員が、あのデリカの横を通って行っていた。

所で僕の上をY氏が回している。

多分、300mは差がついている。

もう追いつけないなぁって、見ていたら、ちょうど自分のセンタリングのたぶん中心付近、実際には自分のセンタリングの反対側に見える位置の50m程下に、小さな白いものが、ひらひら舞っている。

驚いた事に、それはテイクオフ直後に吹き飛んでいった、パイロン表であった。

一旦は諦めていたが、これで今日のタスクを、完璧にコンプリート出来るかも。

なに、たかが紙切れ、このATOSの性能を、もってすればこっちの方が、上がりは良い筈だから、もう一度空中でキャッチするのは、不可能ではあるまい。

しかし、その考えは直ぐに驚愕と落胆に変わってしまった。

「あっ」と言う間に、僕をぶち抜いて上空かなたに、見えなくなってしまった。

ガーン

ただの紙切れに、二百万のATOSが負けてしまった。

がっくり来ていたが、気を取り直してY氏を追った。

室根山の3km程北にある、室根高原牧場の上空で、ようやく追いついた。

が、どうやらY氏は、もっと北(室根から5km程)にある、「アストロロマン大東」から帰って、山に戻る途中のようだ。

随分低くなっている。

どうしようかなぁって、思ってると原台山の方向に、クラウドストリートが見える。

パイロン表無くしちゃったし、行って見ようかな。

よしっ、行って見よう!

と言う訳で、室根山の北に連なる、尾根の先端に向かう。

が、向かって直ぐに中々いいサーマルにヒット。

幸先良いなぁ。

がっ、そこでまたしても、己の未熟さを思い知らされてしまった。

僕はここで、信じ難い物を発見した。

先ほど、僕をぶち抜いていった「パイロン表」が、僕より先にサーマルの中で、ひらひらと舞っている。

サーマルに上げ負けただけではなくて、走り負けてもいたのか。

またまた、がっかりした。

その紙切れは、あっという間にサーマルで僕を追い越して上げると、南風に乗って遠野に向かって、旅立っていった。

しかし、今にして思えば、あれは「ただの紙切れ」ではなくて、もしかしたらあれは、「彼」の霊魂が乗り移っていたのかも知れない。

ここで、読者の皆さんは、そんな行く先々に風に乗った紙切れが、先回りして飛んで行くなんて、そんな事が在るのかね。

ってお思いでしょうが、これは僕が実際に体験した事なので、間違いありません。

所で皆さんは、「彼」とは、いったい誰なんだろう?って思うでしょう。

それは、最後まで読んでいただければ、わかると思いますので、長いですが今しばらくおつきあいください。

それで、気を取り直して、上げきった後、北に進んだ。

その後、ループ橋の上空でようやく、ストリートの雲にとりついた。

さすがに、もう紙切れには、出会わなかった。

一気に雲低まで上げた後、ストリートに乗って原台山に向かう。

ようやく、原台山の北まできた。

もうここまでくれば、遠野盆地が見えてくる。

が、室根から北に約20km、此処まで来たが、ここより先はストリートが無く、雲もまったく無い。

もしも出来れば、遠野アウトアンドリターンを考えていたのに、残念であった。

でも、原台山に行って帰って来た人は、今までいなかったからちょっと嬉しい。

どうせ、「akichanが行って来たんじゃ無くて、ATOSが行って来たんだろ。」って言われるだろうけど、良いのだ。

何と言われようと、行って来た者の勝ちなのだ。

話は戻って、早速証拠写真を撮って、帰ろう。

所でこの時撮った写真、何処に紛れ込んだか、見つからないんですよね。

見つかったら、アップしますね。

まぁ、見つかんなければ、もう一度行けばいいや。

写真とってしまえば、長居は無用。

この辺は中々景色が良くて、僕は好きなんだけど今日は、必ずランディングに帰らなくちゃって、何故か思っていたので早々に、南に向かった。

しかし、行きは楽勝で来れたのに、帰りまではストリートが持たなかった様で、帰って来るのは中々大変でした。

あんまり上がらない、グランドサーマルを乗り継いで、ようやく室根山まで帰ってきたけれども、全然高度が低くて山を飛び越えては来れなくて、東側を回りこんできた。

と、飛んでる機体はと、探すとパラグライダーが、またまたあのデリカの上で、回して上げている。

結局一日中、あそこはコラムサーマルが発生していたようだ。

僕もそこに乗り入れて、一緒に上げた後、うろ覚えのパイロンを撮って回って、今日は疲れたからもうおしまい、と降りる事にした。

と此処までで、僕のフライトはおしまいなのだが、この後当日山に来ていたクラブ員全員を、驚愕させかつまた、クラブ員を恐怖のどん底に落とし込む事件があったのだ。

降りて片付けたら、Y氏は先に降りてて、パラグライダーのスクールを手伝いに行ったとの事。

今日は、ハングで飛んだ後、もう一回パラグライダーで飛ぼうかなって、思ってたけど、降りてみたら今日は、もう腹いっぱいって感じだなぁって、のんびりしてた。

クラブハウスで、ボーっとしてた、午後三時頃。

なにやら、凄い緊迫して、また興奮した様子で無線連絡が、入った。

無線に出てみれば「MAPS、誰かいる?」

「ハイハイakichanですよ〜」

「ああakichan、あのね、救急車呼んで。えっもう駄目?御免違った。警察だ!110番して」

「110番ですか?」

「そう110番」

「何があったんですか?」

「自殺だよ自殺。」

「えー誰ですか?うちのクラブにはそんな繊細な人なんて居ないよ。」

「違う違う、よその人」

と言うやり取りの後、初めて110番に電話した。

後で、パラグライダーの人達が降りて来た後、Y氏が必要以上に詳しく教えてくれた。

スクールの校長先生が運転して、Y氏は車を下に降ろす為に助手席に、スクール生のみんなは、後部座席に乗って、山頂付近にある、テイクオフに向かった。

因みにスクール生と、校長先生は、朝いち練習の後は、サーマルが激しくて、練習には向かないので日中は、練習場に行っていたんです。

で、みんなを乗せて車で、テイクオフに登る途中。

朝からずーーーーっと、止まってたデリカを見て、校長「おかしい!」

と言って車を、件のデリカの横に止めた。

Y氏が、何処がおかしいんだと言うと、「朝六時頃通った時にドアからフロアマットがはみ出していたが、今もはみ出したままだ」

「普通なら、直ぐ気づいて直すはず」

凄い観察力です。

名探偵コナンもびっくりですね。

しかも、車をデリカの横、と言う事は右側に止めるのも中々、知恵者ですね。

否応無く、助手席に乗っていたY氏が、様子を見に行くことに。

何と、驚いたことに、そのデリカ、エンジンがかかっている。

と言う事は、朝からずっと掛けっぱなし?

僕も何度も、そこを通っていたんだけども、一度も止まらなかったから気がつかなかった。

カーテンが半分かかっていたが、曲がって見れば、中が見える。

Y氏、中を覗いた・・・・・・


中では、ステテコを履いた男が、七輪を囲むように座って、上体はその七輪に突っ伏していた。

そして、七輪に右手?を乗せていて、その手は火ぶくれで、ひどく焼け爛れていたそう。


しかし、遠足の中学生、多分四百人は、この車の横を歩いて行ったのに、誰も気づかなかったんですね。

所で、Y氏、この車、「何時から止まってる?」

校長「朝いちで、登った時から在ったな」

この頃、僕に無線連絡したそう。

と言う事でした。

校長先生、こういうのは大の苦手。

まぁ、余り得意な人はいないよね。

約一名を除いて。

 

Y氏、降りて来てから、皆に説明に余念がありません。

これまた、説明が非常にリアル

ついでに今日早く帰った、I氏に「俺がいない時は、お前が替わりに詳し〜く説明するんだぞ。」との事。

 

しかし、今日みんなが世話になったあのデリカ上空のサーマルは、七輪からの熱だったのか、それとも「彼」の霊魂が天に昇る為のサーマルだったのだろうか?

しかし、今あの事を思い返して、書いていて気が付いたのだが、あの紙切れが何故、あんなふうに飛んで行ったのか。

ようやく思い至ったのだ。

きっと、「彼」はあの「紙切れ」に乗り移って天に昇ったのだ。

「彼」の冥福を祈ります。合掌

でも、どうせならよそで、やって欲しかった。

書いていて、思ったけど、今晩眠れるかな?

こんな事書いて、祟られたらやだなぁ。

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